社会・文化
・千葉県旭市と宮城県栗原市で、養鶏場の採卵鶏から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が確認され、家畜伝染病予防法に基づく殺処分が始まった。感染拡大を防ぐため、千葉では、半径10キロ圏内の64農場の鶏や卵の移動を制限。24日から6万8000羽の殺処分と卵約2000キロの処分に着手した。宮城では、県庁に対策本部を設置し、自衛隊に派遣を要請。感染が確認された養鶏場の3キロ圏内を「移動制限区域」、半径3〜10キロの範囲を「搬出制限区域」に指定し、同日、約22万羽の卵約20万個の廃棄処理が始まった。
国際
・2014年に韓国の島沖で沈没したフェリー・セウォル号の引き揚げ作業が、24日、完了した。遺族や行方不明者の家族が見守る中、韓国海洋水産省は23日に本格的な引き揚げに着手。潮の流れを考慮しつつ慎重に作業を進め、横倒しになった船体の上部を海面13メートルの高さまで吊り上げ、大型台船のドックに載せることに成功した。沈没現場から約3キロ先で半潜水式の運搬船に船体を移し替え、港木浦新港まで曳航した後、当局が船内を調査することにしている。
国際
・訪米中のジョンソン英外相がニューヨークの国連本部で記者会見を行い、ロンドン中心部で22日に発生した襲撃テロ事件を「世界への攻撃だ」と非難した。ジョンソン氏は、過激派組織「イスラム国」(IS)を念頭に、「破綻しており、軽蔑すべきイデオロギーを打ち負かす」と強調。人々が過激になっていることには、SNS企業にも責任があるとの考えを示した。テロの実行犯は、イギリス中部のバーミンガム付近に住んでいたハリード・マスード容疑者(52)。今回の事件については、ISが事実上の犯行声明を出しているが、英政府はいわゆる「一匹狼」型テロリズムである可能性が高いとみて、捜査を進めている。
国際
・ウクライナの首都キエフの路上で、23日、亡命ロシア下院議員のデニス・ボロネンコフ氏(45)が、白昼に射殺される事件が発生した。ボロネンコフ氏は、プーチン政権に政権に批判的なことで知られる政治家で、昨年、下院選で落選した後、ロシアからウクライナに亡命。ロシアによるクリミア「併合」を公に批判していた。実行犯の男は、ボロネンコフ氏の護衛に撃たれ、搬送先の病院で死亡したという。今回の事件を受けて、ウクライナのポロシェンコ大統領は、ロシアによる「国家テロ」だと断定。「過去に欧州各地であったようなロシア情報機関の手口だ」と批判しているが、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「馬鹿げている」として関与を全面的に否定した。
産業・経済
・米政府によって、近く、中国の化学製品に制裁関税が課される見通しとなった。問題の焦点となっていたのは、中国から輸入されているエアコンなどで冷却材として使用されている化学製品「テトラフルオロエタン」。米国の「国際貿易委員会」(ITC)は、今回、テトラフルオロエタンが不当に安く売られており、米企業が損害を受けていると認定。最大で167%余りの反ダンピング(不当廉売)関税を課すと発表した。中国が反発を強めるのは必至で、今後、両国の貿易摩擦がさらに激しくなる可能性が高いとみられている。