

ネパール留学中、大陸をまたぐ"国際路線バス"を企画立案。1994年『ユーラシア大陸横断バス』、1998年『アフリカ大陸縦断トラック』を実現。2002年には『南米大陸縦断バス』を実現予定。
2002-08-23 号
白川 由紀(紀行フォトエッセイスト)
私にとって地球五大大陸の第三大陸めとなる「南米縦断バス」。
道なきジャングルの木を一本一本切り開いていくような作業を、2年ほど前から続けてきました。

旅に限らず、仕事でも遊びでも、自分が設定した目標に向かって紆余曲折しながら羽ばたいている時が、実は一番楽しいのではないかなあ……とよく思う。Click
企画はほぼ完成、あとは遂行のみとなった昨年秋、突如起こったテロで、ヨーロッパから南米にバスを送る予定の船代が上がり、それと同時に運搬の様々なルールが厳しくなり、断念せざるを得なくなりました。
そして今年、もう一度挑戦するぞと年明けから気合いを入れ、少しずつ少しずつ積み上げてきた作業は、私の出発まであと1ヶ月を残すだけとなりました。
途中、参加できるはずのメンバーが一名断念せざるを得なくなったり、資金集めの扉を開こうと某テレビ番組に応募して面接までこぎ着けては落ち(笑)、いろいろありましたが、なんとか以下のように決まりました。
メンバーは7名。
写真を撮ることなら、地球のどこまででも行きたいという主婦64才。ユーラシア・アフリカでも行く先々でスケッチを続けていた主婦60才。定年退職後は世界の全てを見てまわると決めていたんだと意気込む66才の男性。同じく55才で退職をしてから、旅行を趣味としている60才男性。30代で自分の会社を作り、50代で自ら引退を決めて旅行をしているという男性。ビデオカメラマンをしていたけれど、今しばらくは人生の休憩としてここ二三年は仕事から手を引いている40代の男性。そして会社をやめたばかりの元OL20代。
運転手はユーラシア大陸から仕事をお願いしている車のプロのオーストリア人。
車種はIVECO。9月末にヨーロッパから南米に船で運搬の予定。
期間は90日。出発日は11月10日に設定。
滞りなく旅を終わらせるために、私はエクアドルで語学留学をするため、9月末に一足先に現地入り。
ルートはエクアドルのキトからアルゼンチンのブエノスアイレスまでの五ヵ国。平たく言うと赤道から南極まで。
通過国は、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチン。
テーマは「自然環境の変化に富んだ大陸を巡る旅」。
南米は、アンデス(山岳地帯)、アタカマ(砂漠地帯)、アマゾン(熱帯雨林)、パタゴニア(氷河地帯)、パンパ(草原地帯)という、他の大陸にはない自然環境を保有している。それら全てを巡って、そこに暮らす人々の知恵を探ってくるというのが、私の取材テーマ。
そして機材提供をしてくださったのは、パソコンは(株)インテル、フィルムは富士フイルム(株)、記録媒体はマクセル(株)、デジカメはミノルタ(株)。
取材活動の成果をどこに発表するか。雑誌の担当者とは現在話し合いが進行中。
ここまで来たら、後は全員が健康で、道中のキケンをなんとか避けながら敢行するのみ。
最近は興奮と不安が入り交じって、随分と複雑な気持ちになることが多い。けれど、ここまで決まってしまった以上、とにかくやってみるしかない。
学校探しなどはまだこれから。手帳を見ながら、一ヶ月後、また新しい土地で今度はスペイン語と悪戦苦闘している姿が目に浮かぶ。
どうなるのかなあ。いずれにしても、ジンセーはこれ自体がギャンブルのようなものである。
どこでどう進んでどこでどう転ぶかは全くわからないけれど、とにかくこの跳び箱を越えるぞという気持ちで今は一杯。みなさんも一緒にこのギャンブルを楽しんで下さいね。
(次回に続く)