2001-05-15 号
丸川 珠代 (テレビ朝日アナウンサー)
4月26日に小泉新政権が誕生しました。新聞各社の世論調査では、内閣の支持率が80%前後と、歴代の内閣の中で過去最高です。(ちなみに、4月27日放送の「朝まで生テレビ!」で行ったアンケートでも、「小泉新政権に期待しますか?」という質問に対して79%の人が「期待する」と答えています。)前の森内閣の支持率が、最後は9%でした。そもそも支持率が5割を超えること自体、あまりないことだから、80%というのは異常に高い数字です。
小泉内閣の人気の秘密は、なんといっても小泉さん自身、そして田中真紀子外務大臣の人気です。小泉さんは昔から「郵政3事業の民営化」という、自民党が口に出せない改革を唱えてきました。自民党の支持団体、つまり選挙の時には組織的に票を集めて、候補者を当選させる働きをする団体の一つに「特定郵便局長会」があります。明治時代、日本が最初に全国の郵便局を作るのに、国のお金だけでは大変なので、地方のお金持ちの人に郵便局を作ってもらいました。それが“特定”郵便局で、局長さんは地元の有力者。その人たちの意向を無視すると、自民党は選挙の時にたくさんの票を失うことになります。郵便局を民営化する、というのは、今まで郵便局を守ってきた国が手を引いて、民間の企業も同じ事業を始めていいことにする、ということです。そうなれば、郵便局は今まで経験しなかった競争の中で、生き残る努力をしなければならなくなるので、当然、特定郵便局長さんたちは反対します。だから自民党は、郵便局の3つの事業(保険・貯金・郵便)を民間にも明け渡すなんて、言えなかったわけ。
ところが、小泉さんは昔から「郵政3事業の民営化」が持論でした。私がかつて担当していた番組で小泉さんとご一緒したとき、何を質問しても、いつの間にか郵政3事業の話にもっていかれたことを印象強く記憶しています。(なぜ小泉さんが自民党の中にいてそれが言えるのか? という理由の一つには、小泉さんの地元には特定郵便局が少ないので、選挙のときに頼らなくてすむから、と言われています。)そんな小泉さんのことを、総裁選挙のとき味方に付いてくれた田中真紀子さんが、かつて「変人」と呼んだことがあります。少々エキセントリックと思えるまでに熱のこもった口調を思い出して、思わず私も「フムフム」とうなずいてしまいました。
しかし、一方であの自民党の中にいながら、しがらみを絶つ改革を口に出せる人(本当にできるかどうかは別として!)という印象で、小泉さんのことを見る人がたくさんいます。だからこそ、ここまで期待が高くなっているんじゃないかなぁ。
小泉さんを総裁選挙中から応援し、内閣の人気を支えるもう一人の柱、田中真紀子さんについては、次回!