

ヴィジュアリスト。高校時代に8ミリ映画を作り始め、大島渚ら映画監督に高く評価される。常に先鋭的な映像制作にチャレンジし、映像メディアのほかジャンルを超えた表現活動を続けている。
2001-05-18 号
手塚 眞(ヴィジュアリスト)
俳優が最初にする訓練って、実は自分を掴むってこと。
まず、なによりもリラックス。どんな状況でもリラックスできる訓練。
たとえば舞台でも撮影でも、たくさんの観客や見物人、スタッフに囲まれるでしょ。いちいち緊張していたら、演技なんかできないよね。
それに映画やテレビの現場って、とっても騒々しい。極端に落ち着かないところです。何十人ものオジサンたちがドタバタ、走り回ったり怒鳴ったり。
そんな中で「ハイ、悲しい気持ちになって」とか「愛に包まれた気分で」って言われたって困るよね。
プロの俳優はそんなときでもあわてず騒がず、くつろいだ気持ちで仕事できるわけ。そこでリラックスできないと、実力は発揮できず「ダイコン役者」って言われちゃうから。
だから日ごろから、いつどこでもリラックスできるように訓練してるんです。
でもプロの俳優でも、人前で話すのは苦手ってヒトもいます。演技をするのは得意でも、自分自身として話すのって、意外と緊張するんです。
大俳優だって緊張するんだから、ふつうのヒトは緊張して当たり前じゃない?