

京都造形芸術大学教授。映画評論家。NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター。「『子どものため』は大人の身勝手。子どもは人質ではない。いますぐできる『学校を楽しくする方法』を教えます」と、文部官僚時代より教育問題に刺激的・積極的に発言する。2006年11月文部科学省を退職。
2001-11-11 号
寺脇 研(NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター)
「学級王国」の王様?
教師が家庭の問題まで入れないのが敗北?
世の中がこんなに変わってきているというのに、旧時代の遺物のような化石的考え方が学校現場には残っている。これが大問題なのです。
もちろん、多くの学校では、保護者や地域住民すなわち主権者たる国民の皆さんの意識が変化していることに気づき始めています。どんな教師であろうと無条件に「聖職」だとあがめて尊敬するような国民は、今や絶無と言っていい。教師も公務員のひとりであり、市役所の職員や警察官や消防士と変わらないのです。
税金で給料をもらって税金を使って仕事をしている(しかも、民間企業にリストラの嵐が吹きまくっているにもかかわらず終身雇用が保障されている)公務員という存在は、何度もこのコラムで書いている通り、国民全体の奉仕者としてその期待に応えるだけの仕事をすることこそが求められているのです。教師は教師に求められる仕事をきちんとしてほしい。家庭固有の問題にまで立ち入るくらいなら、自分たちの本来やるべきことを、よりクオリティの高い形で実現してほしい。それが国民の皆さんの願いなのです。
しかし、まだまだ、先週や先々週紹介したような勘違い教師が少なからずいます。聖職者気取りで、子どもに対して支配者のようにふるまうのはもちろん、親や地域住民に対してまでエラソーな態度。この社会が法に基づいて動いていることさえ認識できず、自分の考えが絶対正しいと思い違いする。…そんな教師を絶滅させるために、国民の皆さんがちゃんとチェックできるシステムを作っていかなければなりません。
文部科学省そのものが現場の学校や教師より偉いわけでもなんでもありませんが、国民から命じられることにより、学校や教師が社会の願いにきちんと対応しているかどうかを、国民に代わって見守る役目を請け負っています。「トンデモ教師」や「トンデモ校長」がいなくなるように、国民の皆さんの意向を十分に反映できるチェックシステムをしっかり整備したいと思っています。 PS
公開中の映画『GO!』(http://www.eiga-go.com/menu.html)は、在日コリアン高校生を主人公にした刺激的な青春映画。高校生の皆さんに、ぜひ観てほしいと思います。