

京都造形芸術大学教授。映画評論家。NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター。「『子どものため』は大人の身勝手。子どもは人質ではない。いますぐできる『学校を楽しくする方法』を教えます」と、文部官僚時代より教育問題に刺激的・積極的に発言する。2006年11月文部科学省を退職。
2001-09-30 号
寺脇 研(NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター)
「高3のsyouin」さんから掲示板へご意見をいただきました。「教師とロリコン」問題というのは、実は「教育業界」でも認識はされているのです。だって教師になりたいという人は基本的に子どもが好きだし、また、子どもは嫌いなんていう人が教師になるのも困りものです。教員採用するときに、できるだけ子どもの好きな人を採ろうとするのは当然といえば当然です。
いわゆるロリコンのほとんどは、出発点は「子ども好き」なのだと言われています。ゆえに教師にロリコンが多いのは当然、とまでする意見さえあるくらいです。また、教員採用時点で「子ども好き」とロリコンの違いを見分けることは極めて難しい。しかも、ロリコン自体が即、悪とは決めつけられません。人間にはいろいろな好みや趣味があるし、それだけでこれはいい、これは悪いと評価はできない。
誰だって個人的趣味嗜好はありますよね。たとえばわたしは映画が好きで、ときには(実はしばしば?)性や暴力をテーマにした作品にハマることもあります。だからといって教育の仕事をするのにふさわしくない人間だと言われると、困ってしまう。高校生の皆さんだって、格闘系ゲームが好きだから凶暴に違いないとかギャルゲーが好きだからアブないヤツだとか決めつけられたのではかなわないでしょう?
趣味が問題なのではない。要は、それが犯罪に結びついたりしたとき初めて、しかし一気に深刻になってくるのです。殺人を犯す妄想にふける経験は多くの人がしているそうですが、実際に行って初めて犯罪者の烙印を押される。
教師がセーラー服系のAVを見たりするところまでは、感心したものではないが趣味として許される範囲でしょう。しかし、テレクラや出会い系で少女をターゲットに誘いをかけるとなると、もはや「趣味」ではすまない。ましてや、受け持ちの生徒に不快感を与える行動、言動をするなどもってのほか。ここのところを、はっきりさせておく必要があります。こうした線引きがあいまいだから、syouinさんの言うとおり、同僚教師のチェックも甘くなってしまうのではないでしょうか。