

京都造形芸術大学教授。映画評論家。NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター。「『子どものため』は大人の身勝手。子どもは人質ではない。いますぐできる『学校を楽しくする方法』を教えます」と、文部官僚時代より教育問題に刺激的・積極的に発言する。2006年11月文部科学省を退職。
2001-07-29 号
寺脇 研(NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター)
このコラムでは、このところ「役人論」が多くなっていますが、もう少しつきあってください。将来役人になってみようかな、と思っている人だけに関係ある話ではない。皆さんは、いずれ全員が大人になり選挙権を持ち、主権者として役人を使う立場になるわけですから、「公僕」の在り方をきちんと知っておいてほしいと思うからです。
現在の役人(教師を含めて)には情報公開と説明責任を果たす努力が欠かせない、と繰り返し書いてきました。これは、一義的には納税者=主権者たる国民に対してのことですが、それで全部こと足りるわけではありません。まだ選挙権を持たない子どもたちにも、必要に応じて情報公開や説明責任を果たす必要があるのです。相手が子どもだからって、ナメちゃあいけない。
もちろん、子どもにはこの社会をどうしていくかについての意思決定に直接参加するわけではない。だからといって、「子どもは知らなくていい」と決めつけてはいけない。彼らにだって、関心のある社会的課題はある。まず教育。あるいは環境、福祉…。それらの情報を知る権利は当然あるし、説明を受ける権利だってあります。ただ、権利というのは責任と表裏一体です。知らされ、説明を受けるからには、その問題について真剣に考える責任もあるのだと理解してください。
先日、チルドレンズ・エクスプレス(CE)東京支局主催の「子どもジャーナリストが聞く 『教育ってなあに』 子どもたちが教育改革について考える」というイベントに参加しました。CEは国際的なメディアNPO団体(くわしくはホームページwww.cenews.org/japanで)。9歳から17歳までの30名余のメンバーから、公開で長時間インタビューを受けました。学校や教育行政への鋭い疑問や批判が出され、わたしも懸命に答えたつもりです。というのも、子どもたちが真剣に教育改革を考えてくれているのがうれしかったからなのです。
この日の模様は、近く発売の月刊誌『子ども論』(クレヨンハウス発行)に掲載される予定です。