

京都造形芸術大学教授。映画評論家。NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター。「『子どものため』は大人の身勝手。子どもは人質ではない。いますぐできる『学校を楽しくする方法』を教えます」と、文部官僚時代より教育問題に刺激的・積極的に発言する。2006年11月文部科学省を退職。
2001-06-03 号
寺脇 研(NPO教育支援協会チーフ・コーディネーター)
朝パソコンを開くとまず一番に調べるメーリングリストがあります。[muginone]こと、「麦の根」。団体の自己紹介によれば「元不登校経験者や学生、社会人などさまざまな人たちが集まったフリースペースが『麦の根』です 男女、年齢、職業、コンピュータ経験などに関係なく誰もが自由に参加でき友達をつくる場所です♪」。
ここに寄せられたメールを見て、主宰者であるわたしの若き友人・宮川正文さんの日々の活動ぶりを知り、また「麦の根」にかかわるさまざまな立場の方々の意見を読むのは、今やわたしの日課になっています。
これは個人的楽しみでもありますが、それ以上に、教育行政という仕事をしていく上での参考にさせていただいている面が大きい。行政の対象は、あらゆる人です。文部科学省は、学校へ行っている子どもたちだけのことを考えればいいわけではありません。なのに役所にいると、学校の情報はさかんに入ってくるのに対して、学校の外の情報は全くといっていいほど届きにくい。その意味で、[muginone]は貴重な「情報源」になっているのです。
「麦の根」とのつきあいは、2年半ほど前にさかのぼります。宮川さんから、自分たちの活動を知らせたいので文部省(当時)を訪ねて行きたいとの申し出がありました。会って話をお聞きすると、不登校だった若者が集まって情報発信したり、子どもたちの居場所作りをしようとしている。すばらしい試みだと思い、それ以来応援しています。若い人、しかも不登校で苦しい思いをした経験者が、次の世代のために一肌脱ぐというのですから。
ちなみに、紙媒体の方では、ミニコミ誌「あそびのページ」が「情報源」です。こちらは、不登校経験の若者たちが編集する楽しいペーパー。思わず吹き出すコラムやエッセイを交えつつ、社会のさまざまな問題について鋭く論じています。こちらは、5年前、わたしが広島県の教育長をしていたときに取材を受けて以来の関係で、ささやかながらさまざまなことでかかわらせてもらっています。
どちらも、若者が中心になって運営しているメディアです。この欄の読者の皆さんも、興味があったらアクセスしてみてください。アドレスは次のとおりです。
あそびのページ
E-mail: inouejuk@hiroshima-cdas.or.jp