2005-03-03 号
多賀谷 浩子(フリーランス・ライター)
韓国ドラマ・ブームの昨今ですが、
どちらかというと、ブームの中心は30代後半以上の女性で、
高校生の人たちには、あまり身近な話題ではないのかな…という印象も受けます。
韓国ドラマの
男と女のありかたとか、
ややベタなドラマ展開だとか、そういったテイストは、
1980年代以前を経験している世代の人たちが懐かしさをおぼえるものなのだと思うのです。
では、この映画は、
高校生のみなさん、いかがでしょうか?
『オオカミの誘惑』は、韓国の女子高生がインターネットで連載し、
爆発的なヒット数を記録したという恋愛小説の映画化です。
内容は…というと、
まさに少女漫画の世界!
主人公は、ごく普通の、ちょっとドン臭い女子高生、ハンギョン。
本当にフツーの女の子である彼女が、
学園の女の子の憧れの的であるヘウォンと隣高の人気者テソン、
ふたりの男の子から熱烈に思いを寄せられてしまう…というお話。
カッコよくて、喧嘩もつよい。
そんなふたりが、一途にヘウォンに思いを寄せるのです。
主人公たちの設定といい、
女の子の願望どおりに進んでいく物語といい、これは少女漫画の世界。
かなり、照れくさいです…。

この映画でテソンを演じているのが、
いま韓国で人気爆発中、1981年生まれのカン・ドンウォン。
186センチの長身で、モデル出身と聞いて納得。
洋服が好きだという彼は、
服を買うために日本を訪れたりもするのだとか。
そんなとき、気になることがふたつ、あるのだそう。
ひとつは、
「日本の人は、どうして(道端で)地面に座っているのか」ということ。
もうひとつは、
「韓国では、道で大道芸をしている人がいると、人が集まるけれど、
日本では、人々が無関心に通り過ぎていく。なぜ?」ということ。
「本当に、なぜだか、わからない」とカン・ドンウォン。
たしかに。このふたつは、日本…というより、
どこかよそよそしい東京の街のおかしなところなのかもしれません。
韓国ドラマと日本ドラマの違いというのは、
作り方やテイストなど、あらゆるところに個性の違いがあらわれているのですが、
韓国ドラマの大きな特徴は、「感情移入」の度合いが違うということ。
主人公の人生を眺めるというよりは、まさに自分が主人公になってしまう、
その面白さなのだと思うのです。
そういう意味では、この映画『オオカミの誘惑』は、とてもドラマ的。
テイストに80年代以前の感じが入っているので、
高校生の人たちが観たら、そこに多少、抵抗を感じるかもしれないけれど、
少女漫画の世界は、年齢を超えて普遍なのかもしれない…とも思います。
いかがでしょうか?
冒頭では頼りなかったヘウォンも、物語が進むに連れて、
しっかり、やさしい女の子の素顔があらわれてきます。
女の子が理想とする、タイプの違うふたりの男の子が登場する、この映画。
思いを寄せられるヘウォンになって、戸惑ってみてください。
3月19日より公開。
公式サイト:http://www.ookami-yuwaku.com/